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アルコール依存症は予防できる?

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対象:みんなの声 回答者 429名
回答期間:2015年03月~2015年07月

できる 53% 
どちらとも言えない 25% 
できない 22% 

専門家からの回答

アルコール依存症は飲酒によって引き起こされる病気なので、極端な話、飲まなければ依存症にならず予防できると言えます。と言っても、飲酒する人すべてが依存症になるわけではありません。ではどんなことに気をつければアルコール依存症を予防できるのでしょう? いくつか工夫があります。

(1)酒量を減らす
厚生労働省の「健康日本21」(21世紀における国民健康づくり運動)では、「節度ある適度な飲酒」を「1日純アルコール20g(2ドリンク)程度」としています。この範囲内を保つことで、依存症だけでなく、がんや生活習慣病を予防することもできます。
一方、1日に純アルコールを60g(6ドリンク)以上を摂取する人を「多量飲酒者」と呼び、アルコール依存症をはじめ、さまざまな問題へのリスクが高まるとして、厚生労働省は警鐘を鳴らしています。がんについても、多量飲酒者は非飲酒者に比べ、口腔、咽頭、喉頭、食道、肝臓がんになるリスクが6.1倍というデータが出ています(厚生労働省多目的コホート研究 2010年)。

(2)飲み方を変える
飲み方を変えるには、ルールが必要です。その一つが休肝日。体からアルコールを抜いて肝臓と脳を休ませるため、最低でも週2日は飲まない日をつくりましょう。このほか次のような工夫があります。

・飲む量をあらかじめ決めておく
・酒の買い置きをしない
・前夜に飲みすぎないよう、休日は朝から予定を入れておく
・飲む前に食事をする
・1人で飲むのをやめる
・寝酒をやめる
・市販薬や処方薬と一緒に飲まない、など

また、家系に大酒呑みがいる人は、飲める体質や酔いを気持ちよく感じる感受性を受け継いでいる可能性があります。依存症になりやすい要素を持っているので、飲酒を習慣化させないことが予防になります。

本回答は依存関連問題の予防を専門とする特定非営利活動法人ASKにご協力いただき作成したものです。
ASKホームページ:https://www.ask.or.jp/ ※外部サイトへ移動します。

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