アルコール依存症の診断

アルコール依存症の診断には、専門医による診察が必要です。WHO(世界保健機関)では、次のような診断基準を定めています。
以下の6項目のうち、過去1年間に3項目以上が同時に1ヵ月以上続いたか、または繰り返し出現した場合に「アルコール依存症」と診断されます。
■アルコール依存症の診断基準とその具体的な症状や事象例
1 | 渇望 | 飲酒したいという強い欲望あるいは切迫感 |
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2 | 飲酒行動のコントロール | 飲酒行動(開始、終了、量の調節)を制御することが困難 |
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3 | 離脱症状 | 断酒や節酒による離脱症状の出現、離脱症状の回復・軽減のために飲酒する |
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4 | 耐性の増大 | 当初得られた酩酊効果を得るために飲酒量が増加する |
(※飲酒量が純アルコール量で男性60g超、女性40g超、かつ、習慣的に飲酒するようになってから飲酒量が50%以上増加) |
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5 | 飲酒中心の生活 | 飲酒のために本来の生活を犠牲にする、飲酒に関係した行為やアルコールの影響からの回復に費やす時間が増加する |
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6 | 有害な使用に対する抑制の喪失 | 心身に問題が生じているにもかかわらず飲酒を続ける |
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日本アルコール・アディクション医学会・日本アルコール関連問題学会編:
新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドランに基づいたアルコール依存症の診断治療の手引き【第1版】, p5-6, 2018
自身でアルコール依存のチェックを行いたい方は下記リンクをご利用ください。
「アルコール依存症 チェックシート(AUDIT)」